揚げもちの『揚げ吹雪』や『かきもち揚』など、おかき主力で知られる水戸の根本製菓(根本和子社長)が、年末から本格発売を開始した大型新製品『極旨おかき』(写真、28本入り、参考価格1000円・税別)が話題だ。
この製品は同社が得意とするいかだ餅。8センチほどの生地は国産もち米100%使用。揚げ油はこめ油。味付けは王道の『塩』と『醤油』の2種である。
原材料名の表示はシンプルそのもの。『塩』味ではもち米(国産)、植物油脂(食用こめ油)、食塩の3つのみ。『醤油』味ではしょうゆ、鰹節エキス、調味料(アミノ酸等)が加わる。内容量は塩、醤油ともに28本入りで、売価は1000円だ。
テイストは軽め。揚げ米菓にありがちな、油分の重さを感じさせない。サクッ&ホロッの軽さで連食を誘う。濃い味好みの茨城県のメーカーだが、味付けも軽く上品な仕上げである。
「ちょっと味が足りないかな…という気もしていますが、手仕上げなので、多少味の乗りに違いがあります。醤油味では、たれの掛かりの多い少ないがあって、そこも楽しんでもらえれば…」と根本社長。
まさに米と米油とシンプルな調味料で、おかきの美味しさを問う入魂の「直球勝負」といえよう。
今年の米作は日本海側の新潟、山形、秋田などで、夏場の高温障害と水不足で、ひどい不作になった。米の主産地を直撃した猛暑影響で、年末を控えた米菓メーカーでは、原料米の確保が焦眉の課題になっている。そうした状況の中で登場した『極旨おかき』は、米菓通に「クオリティー」でフォーカスした堂々たる製品といってよい。