課題解決するチョコレート用油脂の登場
スウェーデンのAAK社とミヨシ油脂との合弁会社の同社は、チョコレート製品開発の強力なサポーターである。
昨今、コロナ禍で定着した間食の習慣はその後、再び健康志向の高まりとともに、間食を控えようとする意識へと変化が生じている。
一方で、「チョコレートの消費は減ってはいないし、むしろ習慣化しているといえる。現在、様々な原材料価格が高騰して、物価が上昇する状況において“手軽な価格でプチ贅沢を”というのは重要なコンセプトの一つである。単純に価格が安いということではなく、食感や風味など、品質面でのコストパフォーマンスが求められているのは言うまでもない」と関係者は話す。
従来からのチョコレート用油脂製品は、チョコレート配合中に使用できるカカオマスの量が大きく制限される、食感がやわらか過ぎる、冷却時の固化が遅いなどといった課題があった。
そこで、これらの課題をバランスよく改善したのがチョコレート用油脂『CEBES Choco(セベス チョコ)15』(写真)。
この製品は、テンパリングが不要なので、手軽に扱えることが特徴で、チョコレート中に使用できるカカオマスの量を増やせるため、チョコレートの風味を高めることができる。また、固化速度が早いため、コーティング時の冷却時間の短縮や生産効率に優れ、固化不足による包材への付着等も防止する。
コーティング用途だけではなく、モールドで成型することも可能で、幅広い用途で使用できる。さらに部分硬化油不使用のため、海外への輸出も対応可能。チョコレートの艶が良い点も特徴の一つといえる。