2023チョコレート特集号 フルタ製菓

発売47年で「セコイヤチョコレート」刷新

 今年、創業71年目となる同社。チョコレート菓子を主力に、幅広い年代を対象にした数多くのヒット製品を世に送り出してきた。

 秋冬のテーマは、近年注力する4本柱〈ファミリー〉〈ポケット〉〈玩菓〉〈クッキー〉の強化。コロナ禍の影響、原材料の高騰、流通の変化に対応する。

 〈ファミリー〉主軸の『生クリームチョコ』の成形ライン増設により生産量が150%に増加したことから、今期は『生クリームチョコ』(写真上)と『柿の種チョコ』の2品に注力。新製品の投入やキャンペーンを展開する。

 新フレーバーとして、『生クリームチョコ アーモンドプラリネ』を8月28日に発売。センタークリームに「焙煎したアーモンドのペースト」と、「コクがあるキャラメルパウダー」を練り込み、シェル部分にはビターチョコを採用。一粒でビター・ミルク・アーモンドプラリネの3種類の味が楽しめる設計だ。

 〈ポケット〉発売から47年を迎える看板商品『セコイヤチョコレート』は、初めてのフルモデルチェンジを行った。ミルクとホワイトの2種類を展開(写真②)。木目調の表面はそのまま。サクサクとした食感のパフと、焙煎したアーモンドの食感が楽しめる。

 また昨年グループ化した杉本屋製菓の設備を使い、シートタイプのグミが新たなラインアップに加わる予定だ。

 〈玩菓〉チョコエッグを中心に展開。人気キャラクターを使った製品の発売頻度を増やす。

 「今年のバレンタイン商戦はほぼ横ばいだったが、『どでかばー』が10本入った『どでかばーチョコ10本』は、食べ応えもあり売れ行きも好調だった。3月に発売した『生クリームチョコシャインマスカット』は、お客様から味を高く評価していただきヒットした」

 「円安や原材料の高騰が、製品開発にも影響している。価格改定のタイミングでもあるが、『消費者の値上げ疲れ』もある。今まで以上に、アイデアや付加価値を考えて製品に反映していきたい」と、東京・北関東支店統括支店長の梅山栄二取締役は話す。