米粉ならではの美味しさ追求
ロール製法をはじめ、胴搗製粉、気流粉砕、高速度粉砕など、多種多様な米の粉砕技術を有する同社。1947年の創業以来、それらによる独創的な米粉製品の数々を世に送り出している。
なかでも製菓用として辻口博啓シェフと共同開発した『リ・ファリーヌ』(写真)は、業界初のパン・洋菓子用米粉として、20年にわたり高い評価を得ている。現在では、スポンジ・シフォン・タルト・パイ・スコーンなどのお菓子や、シチューのとろみ、揚げ物の粉など、幅広い用途で使われている。
製品特徴としては、国産うるち米を100%使用し、小麦粉(薄力粉)の代替として活用できるほか、小麦粉のスポンジ生地に比べると、しっとりもちもちした食感になり、くちどけがよく後味の良い美味しさを実現できる。適度な粒度の細かさにより、きめが細かくしっとりとした生地に仕上げられるのがポイントだ。
最近の動向について同社営業部は、「コスト面で小麦粉の置換で検討される顧客からの問い合わせがあるが、『リ・ファリーヌ』のような米粉の特徴(食感等)を追求される顧客のほうが継続して使用いただけると考えている。そのためにも、メリットデメリットを含め、米粉のポテンシャルをより多くのお客様に知っていただく必要がある」と話す。
このほか、米に含まれる難消化性澱粉の多い品種を秋田県立大学発ベンチャー企業「スターチテック社」とコラボ。高RS米由来の新たな米粉『ナチュレル・フィブル』や『玄米マカロニ』『米粉麺』の販売をスタートし、拡販に努めるとしている。