減卵でも容積増大が可能
NAGASEグループの同社といえば、世界で初めて量産化を実現した夢の糖質と呼ばれる「トレハロース」（製品名＝『トレハ』）だろう。餅や団子などの和菓子や、ケーキ、パン類などに使われている。砂糖の38％の甘味度で、美味しさや食感の良さを長く保つ。澱粉老化抑制、保水性、たんぱく質変性抑制、脂質変敗抑制、マスキングなど11の機能を持つ素材だ。
昨年から、鳥インフルエンザや飼料・燃料価格の上昇が影響し、今年に入って、卵の需給が逼迫して価格が高騰。現在、お菓子や食品メーカーにとって多大な影響を及ぼしている。
このような時だからこそ、同社イチ推し製品となる『デナベイクRICH』を紹介する。
『デナベイクRICH』は、パウンドケーキやスポンジケーキなどを対象とした酵素素材で、卵の使用を20％削減しても同素材を添加することにより、減卵のないコントロールと同等の比容積を得られることができ、ケーキの頂点部にも膨らみが認められた（写真上）。
また、同素材を添加したケーキは、くちどけが非常によく、しっとり感も増した（図参照）。さらに、減卵の有無に関わらず老化も抑制される。
前述した『トレハ』にも、卵の気泡安定効果や老化抑制効果があり、併用での効果も期待できる。