グリコは、国際協力機構（JICA）が事務局を務める「開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム」への会員登録と、「児童労働の撤廃に向けたセクター別アクション」に賛同することを表明。カカオ産業における児童労働撤廃に向けた取り組みを加速させる。
同プラットフォームは持続可能なカカオ産業を実現するために、２０２０年１月に設立された。カカオやチョコレートに関わる業界団体のほか、企業やＮＧＯなどの関係者が参加し、カカオ産業が抱える課題解決に向けて、共創・協働するための「場」となっている。
同プラットフォームにある分科会の一つ「児童労働分科会」では、特に児童労働問題の解決を目指す企業やＮＧＯが中心となり、それぞれの立場から具体的なアクションを策定。同社もこのアクションへの賛同を表明することで、児童労働撤廃に向けた取り組みをさらに拡大していく。
ロッテはブロックチェーン技術を使い、ガーナのカカオ農園での児童労働リスクを可視化する実証実験（画像）を、三井物産などと始めることを発表した。
ガーナ国内のカカオ豆のサプライチェーンは複雑かつ電子化されていないため、これまで詳細なトレーサビリティ情報を取得するのが困難だった。
実証実験では、生産農家に割り当てたコミュニティＩＤをもとに、トレーサビリティ情報を取得。ブロックチェーン上に記録することで、カカオ豆のトレーサビリティ情報を一括管理。サプライチェーン上の児童労働リスクを把握できるようになる。これにより、児童労働リスク低減に受けた効果的な介入ができることを期待している。
またカカオ農家コミュニティー情報も入手できるようになるため、将来的には消費者に対して生産農家情報を開示できることなどを見込んでいる。