健康軸・地域軸の商品開発、商品価値の共有
国内主要7都市に活動拠点を置くナシオでは、コロナ禍などの影響で2017年度決算以降続いていた年商500億円の大台が、本年5月決算で僅かに下回った。
今期回復に向け巻き返しを図る中、同社の得意先への対応としては、「SNS等の情報発信源から消費者のニーズを確実に汲み取り、得意先別に提案型のMDを展開していく」とネット通販等を含む売場の規模・形態などに応じた提案型MDに取り組むとしている。
年末年始の販促企画については、「コロナ感染の規制緩和で帰省客が増えるのか、あるいは、コロナ感染再拡大の影響で帰省を自粛するのか、先が読みづらく臨機応変な対応が必要だ」としたうえで、「巣ごもり需要を意識しつつも、干支にまつわる多彩な商品を提案するなど、得意先の売場に賑わいを取り戻したい」とコロナ感染再拡大を視野に入れて年末商戦に向けた対応を進めている。
NB・ 卸PB・小売留型が交わる売場(GMSなど)の対応では、「NB新商品など、トレンドに合わせた売場づくりを提案したい」とする一方で、卸PBについては、「得意先のニーズにマッチした商品開発、健康・地域を軸とした商品開発に力を入れていく」としている。
物価高騰等の煽りを受けているメーカーとの取引状況は、メーカーからの要請により商品の規格変更などを余儀なくされるなど厳しい商況にある中、小売業に対しては、「取引メーカーと協議したうえで、得意先に商品提案を行っている。市場の背景を踏まえ、安売りではなく、商品価値というものを小売側と共有していく」とメーカー・小売の調整役として奔走している。
年末年始に向けた推奨商品は、同社グループメーカー㈱ノースカラーズの「おいしい純国産シリーズ」(写真)である。
同シリーズは、2011年発売の『純国産ポテトチップス』をルーツとし、2013年に「無添加×北海道×国産原料100%」をコンセプトにシリーズ化されたもの。
現在、全27アイテムで展開する同シリーズは、純国産オーガニック原料・添加物不使用にこだわったノースカラーズのオリジナル商品である。