非常食・長期保存食の代名詞であり、いまも災害時などで重宝される『アルファ米』を世に送り出した尾西食品。業界のトップ企業として、最近の新製品ラッシュはめざましい。その筆頭格が『米粉でつくった山菜うどん』(写真、姉妹品に『カレーうどん』)と『携帯おにぎりシリーズ』だ。いずれも5年間の保存が可能で現在、全国の自治体や学校などからの引き合いが絶えない。
食事の選択肢が少ない災害時においては食物アレルギーへの配慮も必要となる。そこで同社ではアレルギー対応製品(特定原材料等28品目不使用)を用意。ご飯や麺、パン、お菓子など種類も豊富だ。中でも『ライスクッキー』は食感も含めて小麦粉のものと遜色ないほど美味しい。全国の幼稚園や保育園から引っ張りだこの人気となっている。
(一社)防災安全協会(斎藤実理事長)が毎年選ぶ「災害食大賞」では、同社製品が常にランクイン。今年は『米粉でつくった山菜うどん』が特別賞の日本食育学会賞を受賞した。
市川伸介専務取締役は次のように話す。
「お菓子を含めたすべての美味しい食品は常に人々に安らぎと幸せをもたらしてくれる。弊社は『食に関する危機管理全般に対応する企業』を標榜しており、災害により普段の食事が摂れない状況下でも、味が良くて栄養価の高いものを提供することが使命だ。今後もパイオニアとして研究開発に鋭意取り組み、非常食・長期保存食の新しい未来を拓いていく」