製菓原料の卸と、地場産業である半生菓子の移出で、歴史を刻む外松だが、近年は自社企画商品の開発に力を注いでいる。
その方向は伝統路線の『伊那節』や『味噌』シリーズなどの既存ラインとは一線を画す、若年層の取り込みを狙う新たな開発である。主要需要者の高齢化が進むなか、同社は素材やパッケージ、商品ネーミングなど、様ざまなチャレンジを繰り広げている。
今春3月1日に発売(出荷)される『おやつ茶屋バラエティーパック』(206g、参考小売価格330円・税込)は、プチ大福のアソート『おやつ茶屋』の姉妹アイテムである。
2年前に発売したプチ大福の『おやつ茶屋』は、地道に売上を伸し、昨年秋からはTOP商品に成長した。同品の内容は「ぷりん大福」「みたらし大福」「ひとくち大福(こしあん)」「草餅大福」「まめ大福」そして「抹茶クリーム大福」の計8種で、そのバリエーションが消費者の心を捉えたのである。
今回の『おやつ茶屋バラエティーパック』は、アソートの魅力をさらに拡大したもので、内容は「りんごバターしぐれ」「黒蜜餅入りきな粉最中」「あずきパイ(小倉餡)」「どら焼き(つぶ餡)」「くるみ餅(くるみ粒入り)」「しお大福(こし餡)」の6種。オーソドックスな伝統アイテムや、バターや蜂蜜、沖縄の塩「ぬちまーす」を使うなど、今どき風にアレンジされた和洋6アイテムは、食べる楽しさをバランスよく構成したものだ。
コロナ禍で家内消費が増えるなか、家族で楽しめる&世代を超えて支持される「美味しさ」と、飽きずに楽しめるアソートや、大袋製品が伸長してきた。同社の『おやつ茶屋』は、お手ごろサイズのお手頃価格。半生菓子のイメージを一新した「レトロモダン」なパッケージデザインも魅力だ。