包装業界PR特集③


世界に誇るニッポンのお菓子を支える!

パッケージの大きなチカラ③


お菓子の包装紙も抗菌印刷で!

弘文社

 新型コロナウイルスの影響で、衛生面に関する消費者の関心が高まる中で、いま「抗菌印刷」という新たな技術が注目されている。抗菌印刷とは、空気中に漂う雑菌の繁殖を99%以上抑制する特殊な技術。千葉県市川市に本社を置き、地元市川市役所の広報誌の印刷などを長年にわたり手掛けている弘文社(湯浅秀俊社長)では、新事業の柱として抗菌印刷の優れた性能と応用性の広さに着目、これをお菓子業界に広めるべく、導入提案に向けて、いま積極的な営業活動を展開している。

 抗菌印刷とはパッケージやカタログなどの印刷物に透明の抗菌インキを表面コーティングする技術で、その効果はきわめて高い。経済産業省の傘下に抗菌製品技術協議会(SIAA)という検査機関がある。ここが抗菌印刷の抗菌性や安全性などを厳正な試験を通して評価する。弘文社の製品『抗菌シールド』を用いた試験では、黄色ぶどう球菌と大腸菌がともに1万4125個あったのが、24時間後には僅か0.6菌数に激減したという。湯浅社長は抗菌印刷導入のメリットを次のように話す。

 「導入のターゲットとして期待しているのは、どこにもあるような“街の和菓子屋や“洋菓子店。包装紙にさりげなく小さな文字で“抗菌印刷とでも書かれていたら、買われたお客は喜ぶはず。特にコロナ禍のいま、『抗菌シールド』を導入すれば、安全性とブランド力双方の向上に役立つと考えている。コストも普通紙と遜色はない。この場を借りて、ぜひ導入の検討をお願いする」。

 『抗菌シールド』はこの夏に特許庁から商標登録が認められた。都内のとある有名和菓子店では導入の検討が進められている。ここのところ、問い合わせも増えてきているという。

 

米菓の美味しさを支える『キングドライ』

坂本石灰工業所

 熊本県玉名市に本社・工場を構える同社(坂本達宣社長)の創業は江戸時代の後期にまで遡る。石灰は農業における土壌作りに欠かせない存在で、石灰岩から生石灰を製造する土中焼成炉は当時最大を誇っていた。戦後、有明海での海苔の養殖が本格化したが、その時に最も必要とされたのが、湿気に弱い加工海苔の品質を保持するための乾燥剤だった。

 そこで着目されたのが同社の石灰製造設備と技術。石灰の吸湿力が高いことは昔からよく知られていたし、安価で入手しやすいことも魅力だった。これを契機に社の業態は一変。鉱山経営から石灰乾燥剤のメーカーへと大変身を遂げることとなり、同社発展の大きな礎となったのである。

 いまでは石灰乾燥剤の市場シェアで30%近くを占める名実ともに業界トップのリーディングカンパニーとして圧倒的なブランド力を構築。米菓の袋を開けると、白色に包まれた同社の看板製品『キングドライ』が大抵の頻度で出てくるはずだ。シリカゲル乾燥剤でもシェア率は高い。(写真左)

 米菓や海苔の品質保持にとって、石灰乾燥剤はなくてはならない存在。裏を返せばメーカー側は安定需要に支えられていることから、その多くは未来を見据えた研究開発にはさほど関心を示さない。その中で同社だけは違う。石灰乾燥剤をはじめとする品質保持剤の新たな可能性へ向けた研究開発を怠らない。そのための投資にも積極的だ。

 そうした中で生まれたのが火傷をしない『乾燥剤I・C』(写真右)だ。熊本大学との共同開発による同製品は、石灰乾燥剤の唯一の弱点を克服した画期的なもの。通常は安全な石灰乾燥剤も、中身の生石灰を誤って水に接触させてしまうと300℃近い高熱が発生する。

 このため毎年、高齢者や子供の火傷が200件以上も報告されている。この『乾燥剤I・C』ならそうした心配はない。経済産業省のセーフデザイン賞の金賞をはじめ、多くの賞を受賞。また米国食品医薬局(FDA)からの「お墨付き」もある。熱を発生しないという安全性を担保したことで、これまで難しかった海外への輸出も容易に。坂本社長は「この『乾燥剤I・C』を世界中へ広めたい」と熱をもって話す。

金属異物と封入漏れを同時対応

フロイント産業

「創造力で未来を拓く」を企業理念に、医薬品・食品向け造粒・コーティング装置およびプラントエンジニアリングと医薬品添加剤や食品保持剤、栄養補助食品などの開発・製造販売を行う同社。その食品品質保持剤は、「エタノール蒸散剤」「エタノール蒸散剤+脱酸素剤」「脱酸素剤」の3タイプのグループに分かれていて、使用する食品や目的に応じて選び、使い分けることができる。

 今回紹介する製品は、エタノール蒸散剤タイプの新作『アンチモールド・マイルドFv』(写真左上)。

 エタノール蒸散剤タイプの品質保持剤は、密封された包装内にエタノールガスを蒸散させ、カビの発生を防止するほか、食品の“やわらかさと“しっとり感を保持するのが特長。『アンチモールド・マイルドFv』はさらに加えて、あらゆる包装形態において、磁化されやすい微量の酸化鉄を配合することにより、包装後の金属異物と食品品質保持剤封入の有無を一連での検査確認を可能にする業界初の製品となる。PPフィルム包装やアルミ蒸着PPフィルム包装など、包装フィルムの材質や色、デザインに影響されずに検査可能で、封入位置に制限はない。酸化鉄配合量も通常の金属異物検出器では検知されないよう調整している。

 この製品の検査適応機種は、アンリツ社製「金属検知器Mシリーズ」(写真右下)で、デモ試験ならびに貸出も同