かりんとうの日に笑顔あふれる
全国のかりんとうメーカーなどで構成する全国油菓工業協同組合(西村久理事長=東京カリント顧問)は、11月10日の「かりんとうの日」にあたり、今年も全国101カ所の「子ども食堂」にかりんとう(合計7325個)を贈った。全国をブロックに分けて、最寄りのメーカーが寄贈の申し込みのあった食堂にかりんとうを届けるこのプロジェクトは今年で4回目。子どもたちはもちろん、その家族や食堂を運営する関係者にとっても「一足早いクリスマスプレゼント」となるもの。届けられたかりんとうは各地で大歓迎された。
子ども食堂「よかや」(板橋区)へ自社かりんとうを提供した中野製菓社長
近年、経済的事情などのさまざまな理由により「孤食」を余儀なくされている子どもが増え続けており、大きな社会問題にもなっている。そうした中で政府は2014年に「子ども貧民対策法」を制定。それを受けて民間NPO法人などを中心として「子ども食堂」が全国各地で作られるようになった。そのほとんどで無料もしくはきわめて安価で栄養豊富な食事が提供されている。家族団らんの経験に乏しく、食事も独りぼっちで寂しい思いをしている子どもたちにとって、食堂の存在はまさに「心落ち着ける唯一無二の居場所」だ。
プロジェクトの事務方として積極的に関わっている中野製菓の中野万博社長は「普段の食事とは別に『子ども食堂』での楽しいひと時をさらに膨らませるためには『甘いお菓子のおやつ』が絶好のツールとなる。日本の大切な伝統菓子のかりんとうを頬張ってもらい、美味しいことや楽しいことに気づいてほしい。それは必ずや子どもたちの『心の栄養』として成長の糧になっていくと思う」と話す。
プロジェクトに参画したかりんとうメーカーは次の通り。
▽オタル製菓▽浜塚製菓▽米持製菓▽ミヤト製菓▽旭製菓▽金崎製菓▽大花堂製菓▽東京カリント▽中谷製菓▽中野製菓▽山脇製菓▽山田製菓▽夏目製菓▽岡部製菓▽常盤堂製菓▽しんこう▽天龍堂製菓▽フジバンビ(18社、順不同)