豆菓子の浅草屋産業が7月初旬に発売したアソート『いかえびのり豆アソート』(120g、参考小売価格360円・税別)が好評だ。
伝統菓子の豆菓子は、伝統ジャンルゆえに、どこか地味な印象で、小売店頭では売場も狭い。その豆菓子ジャンルの活性化を目指す同社では、鮮度と伝統製法にこだわる少ロット生産で、近年の生活スタイルや嗜好性の変化に合わせ、新しい味わいを提供し続けている。
最近のチャレンジでは、コーンポタージュや、コンソメ、ミネストローネの洋風テイスト味をはじめ、携行性と食べやすさを追求した強烈なわさびとからしの『マヨピー』、乳酸菌を加えた『ミルクレーズン』など、革新的な挑戦製品も投入してきている。
今夏に発売した『いかえびのり豆アソート』は、昨年来のコロナ禍もあって増えている、家のみ派の需要も意識した飽きのこない全世代向けのアソートだ。
味つけは豆菓子の原点の和風。いか豆、えび豆、のり豆の3種が、小袋でアソートされている。衣の寒梅粉の生地にそれぞれ素材を練りこみ、ピーナッツを包む。ちなみにえび豆では新潟でいう「南蛮エビ」(甘エビ)が使われているのもこだわりだ。
製品の特長は、衣の食感で「カリッ」「パリッ」とした歯応えの心地よさだろう。いか豆とえび豆には小麦粉と寒梅粉の生地がうす掛けで、カリッ&パリッ感が強い。一方、のり豆では小麦粉を使わない少しソフトで厚い衣。この変化も同社のこだわりだ。クリスピーな衣と、良く煎りあげられたピーナッツの香ばしさと弾けくだける具合が、心地よいハーモニーを奏で、ついつい連食をそそられる。濃厚だが嫌味のないリアルな素材感は、おやつによし、おつまみによし。明るい黄色地のパッケージには、素材のかわいらしいイラストが入り、店頭でも目を引く。ここらも好調の要因であろう。