芥川製菓株式会社(都内豊島区、芥川仁史社長)は4月28日、帝国ホテル(都内千代田区)本館2階「孔雀の間」において、今年3月18日に逝去した芥川篤二・芥川製菓名誉会長(享年93)のお別れ会をしめやかながら盛儀に執り行った。
会場にはお菓子業界はじめ各方面から270名が参列、祭壇に献花して故人の冥福を祈るとともに、特設コーナーに展示された写真や資料等を観ながら故人を偲んだ。
故・芥川篤二氏は、同社の3代目としてチョコレート専業メーカーである同社の独自路線を築いた。また日本チョコレート工業協同組合理事長を1994(平成6)年から2010(平成22)年の16年間に亘って務め、日本のチョコレート産業界の発展に貢献。1992(平成4)年に藍綬褒章、2004(平成16)年に旭日小綬章をそれぞれ受章した。
芥川社長は、参列者に配布したリーフレットで故人の歩みと功績を振り返り、「当社にとりまして非常に大きな存在を失いましたが、故人の遺志をしっかりと受け継ぎ、社員一丸となって社業に励んで参る所存でございます」と挨拶した。
同社は1886(明治19)年、初代・芥川鉄三郎氏が東京神田で製菓業を創始。1891(明治24)年に東京銀座一丁目に「芥川松風堂」として店を開き、1896(明治29)年に日本初のドロップ製造を開始した。1914(大正3)年からチョコレート製造に着手、国内流通チョコレートの黎明期から今日まで専業老舗メーカーとして歩み続けている。