ブルボンは、感染症根絶祈願ならびに創業本願備忘の「アマビコ・アマビエの碑」を建立、その除幕式が11月23日、本社敷地内にある喜多仁神社(新潟県柏崎市)で行われ、吉田康社長らが出席した(写真)。
石碑は地上から碑の最上部までが210㎝、土台の全幅は200㎝で、御影石を使用して制作。碑文には「おいしさ 思いやり いつもいっしょに」と刻まれ、石碑に埋め込まれた「アマビエ」「アマビコ」の像は、黒御影石を使用している。
同社は、大正12年の関東大震災で地方への菓子供給が停止した窮状を見て、地方での量産工場による菓子作りを決意し、翌年、新潟県柏崎駅前で創業した。今後も、災害や社会的困難が起きた時には支援を優先し、どんな状況下でも役に立てる企業であり続ける創業の原点継承を本願としている。
猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症は、拡大に歯止めがかからず、人的および未曾有の経済的な被害をもたらし、人々の行動を抑制した新しい生活様式を求める事態となった。
ここに、人類悲願の感染症根絶を祈願し、先人の歩んだ歴史的事実を教訓として学び、後世に伝え生かすため、備忘の碑を建立したもの。
なお、石碑にあるアマビコは、福井県立図書館が所蔵する「越前国主記」に、江戸時代後期の天保15年(1844年)に越後国の海岸に海中から現れたと記録されている。「自分の姿を書き写し、見るものは病から逃れることができる」などと記されており、アマビエのルーツではないかとされている。
アマビエは、京都大学付属図書館が所蔵する江戸時代後期の瓦版にアマビエに関する記述が残っている。弘化3年(1846年)に肥後国(熊本県)の海中から姿を現し、「当年より6ヵ年の間、諸国は豊作だが、病も流行する。その時には私の写しを早々人々に見せよ」と予言したとされている。