香料食品技術アカデミー(東京・文京区)は1999年に角田一氏を中心とする「香りのスペシャリスト」たちが設立した香料専門の研究所だ。角田氏は戦後のロッテ発展の礎となった「ガム」で、その美味しさの素となる香料やガムベースを徹底的に研究し尽くした。ロッテガムの美味しさを創りあげたメンバーの紛れもない一人だ。
アカデミーが運営し、自身が校長を務める日本フレーバー・フレグランス学院(東京・御茶ノ水)では体験教室を開き、最高品質の香料やガムベースを原料とした美味しいガム作りを学べる。香料がいかに食品の美味しさにとって大切な役割を果たしているかを知ってもらいたいからだ。
アカデミーの事業内容は多岐にわたるが、中心は香料や菓子・食品、化粧品業界に対する製造技術コンサルタントと開発技術者の育成だ。お菓子メーカーからの要請で、企業研修も数多く開いている。門外不出と言われる香料の調香メカニズムを知り尽くす角田氏。氏を頼って直接担当者から「味替え」の相談などに乗ることも多いという。