浅草屋産業、プラゴミ削減と包装形態リニューアル

 昭和22年の創業当初は、問屋業と製造業を兼ねていた浅草屋産業(新潟県長岡市)。平成12年に越後製菓グループの一員となり、豆菓子製造に特化して今日にいたる。

 和菓子や米菓とともに我が国の伝統ジャンルの豆菓子だが、アーモンドにミルクパウダーをコーティングする独自製法を開発し、特許を取得。同社の特徴はその革新性にある。

 例えばリアルなフレーバー技術。また、豆と衣の絶妙な砕け具合など、豆菓子メーカーとしての基本を押さえつつ、伝統領域に止まらず、時代変化に合わせた進化にも意欲的だ。ことに、最近は若年世代の需要拡大の狙いから、パッケージデザインや、食シーンのカジュアル化にもチャレンジしている。

イタリアントマトやコーンポタージュなど、洋風素材の味付けで、フック対応も考慮した個食シリーズや、トレッキングやスポーツなどのアウトドアーシーンで、ワンハンドで食べられる包装形態を採用した『ホオバレ!』(わさびマヨピーと辛子マヨピーの2味)は注目に値する製品だ。

今回同社では、SMやCVSなどでレジ袋の有料化など、プラスティックごみ削減の流れに対応し、既存品2品の包装を改良した。昨年12月にリニューアルした『柿ピーミックス』、今年6月に変更した『小魚ビーンズ』だ。

改良点は、従来はトレー入りの平袋であったものを、縦長袋の左右もシールする「三方シール」方式に変えた点だ。上下左右が閉じられることで、中身の小袋がトレー無しでも偏らず、かつ、手に取った感触も、ミッチリと詰まってボリュームが感じられる。

「この形態に変えたメリットの一番は、プラごみ削減だが、トレー代が削減できたうえに、工程も簡略化され、コスト+手間のW削減に繋がった。コロナの影響の巣ごもり消費で、おつまみやおやつとしてピックアップされるよう、秋口の9月から浸透を図っていく」(磯野仁社長)注力エリアの東北(仙台)は9月10日、関東は同15日から。

製品内容は『柿ピーミックス』がカレー、梅、わさびに、激辛、プレーンの、それぞれ5つの味付けをした柿の種とバターピーナツを合わせた小袋アソート。180g入りで参考小売価格360円(税別)。『小魚ピーンズ』は、柿種サイズのおかきと甘じょっぱい小魚、バタピーを小袋入りにした110g入りで、価格は前品と同じ360円。