「新・製品開発」のコンセプト バンダイ『魚ギョッと釣りグミ』

大ヒット『キャラパキ』に続く“エンタメ菓子”

 食玩のリーディングカンパニーとして名高いバンダイだが、お菓子分野でも快進撃を続ける大ヒット製品を生み出した。2017年秋の発売以来、シリーズ累計出荷数3000万個を突破(2020年3月末現在)した『キャラパキ』。板チョコをパキパキ割って型抜き遊びができる同製品は、“エンタメ菓子”というジャンルを確立したと言えよう。続く新製品、満を持して3月に発売された『魚ギョッと釣りグミ』に焦点を当てる。


 釣り糸に見立てた細長いグミを、海に見立てたトレーの端から切れないように引っ張り、魚型のグミがある最後のところまで剥がしていく(写真右)。引き上げるのが速すぎたり、力の加減によってはプチッと切れてしまう。グミを食べる前に、魚釣りのハラハラドキドキを追体験できるのが『魚ギョッと釣りグミ』(写真左)だ。

 発売前から卸売業の評判がよく、2020年春夏の同社新製品の中では最も注目されていた。発売から日が浅いため、公表可能な数字はないが、大手CVSの週販も非常に良く、スタート時点の実売は好調との事。製品開発にあたったのは、キャンディ事業部菓子事業チームの片野裕太氏。『キャラパキ』の生みの親でもある片野氏は、開発経緯について語った。

 「『キャラパキ』のヒットを受けて、遊べるお菓子イコール〝エンタメ菓子〟をさらに推し進める方針となった。前回がチョコだったので、今度は、やはり子供に人気の高いグミで何かできないかと。初めは漠然と考えていて、トレー入りかモールドグミにするかも未定だった。製品化まで、初回のアイデア出しから1年4か月かかっている」…

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