【シリーズ この企業を見よ!】 ミヨシ油脂株式会社

油脂で「美味しさと健康」に貢献

 油脂のポテンシャルを最大限に引き出し、食品事業、油化事業に積極的に取り組むミヨシ油脂(都内葛飾区、三木逸郎社長)。創業は1921年(大正10年)と、その歴史は100年に達しようとしている。

 同社は、繊維工業用石鹸の製造を目的として、1921年にミヨシ石鹸工業合資会社が設立されたのが始まり。以来、天然油脂原料や石油化学原料を応用し、油化事業を展開してきた。戦時中の1941年(昭和16年)にマーガリンの製造を開始し、食品事業に進出。戦後の1949年(昭和24年)に現在の「ミヨシ油脂」に社名を変更した。

 食品事業では健康と美味しさを追求した油脂素材を、油化事業では、高い安全性と機能性を誇る油脂製品・化成品・環境産業製品を様々な産業分野に提供、現在に至る。

 同社に限らず、油脂メーカーはパンとお菓子の発展につれて拡大してきた。中でも特筆すべきは、戦後アメリカがパンを日本に持ち込んだことだろう。その後、1958年に即席めん、1961年にレトルトカレーが誕生、さらに1960年代に飛躍的に伸びたポテトチップス、1970年代に登場したファーストフードにも油脂製品が使われており、これら製品の登場は、業界にとってエポックメーキング的な出来事だったと言える…

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