地元・愛知県にとどまらず中部地方を代表する名物土産菓子『名古屋ふらんす』。その製造元である井桁堂は昨年、創業45周年を迎えた。看板ブランド「アーモンドライフ」を掲げ、マカロンやダックワースなど「それまでの日本になかった」新たなスイーツ市場を切り拓いてきた。関連会社のハートリー、名古屋フランスcorpも含めたグループ全体の売上高はいまや35億円に迫る。創業者で現会長の服部幸三氏の「お菓子人生」を振り返りながら、その経営哲学や「菓子王国・名古屋」復活に懸ける思いなどをお届けする。
看板「アーモンドライフ」誕生
本紙 創業45周年を機に東京営業所を新しく「東京支店」へと格上げし機能を強化するそうですね。
服部 創業以来、これまで中部や関西を「主戦場」としてきたが、経済圏の規模から比較しても、やはり東京を含めた関東圏は商売をする上では大きな魅力だ。周年を機に「支社」にすることで本社機能と一体化させ、東京市場を本格的に開拓するための戦略拠点として位置づけたい。まもなく正式発表する予定だ。
――東京という巨大な市場開拓を担うわけですが、自信のほどは?
服部 いまの井桁堂を象徴するブランド『アーモンドライフ』に込めた思いは時代や地域を越えて通用するものと自負している。とはいえ東京に当社の看板製品『名古屋ふらんす』をそのまま持ち込んでも意味がない。そこで新たなブランドを立ち上げた。それが「アーモンドマイスター」。東京を特に意識したものではなく、井桁堂の新たなNBフラッグシップとなるものだ…
【続きは5454号3面へ】
14年連続モンドセレクション金賞『名古屋ふらんす』
真っ赤なロゴデザインの「アーモンドライフ」