明治(都内中央区、松田克也社長)は今年6月から『明治エッセルスーパーカップ』等の市販アイスクリーム(アイスクリーム類及び及び氷菓)で賞味期限を順次表示していく。賞味期限は一部を除き24か月で、年月表示する。「来年4月を目途にすべての市販アイスクリームに適用する予定」と同社。
同社は1月22日、記者発表会を明治ホールディングス本社(都内中央区)で開催した。マーケティング本部の今井丈二フローズンデザートマーケティング部長は、「アイスクリームにおける賞味期限表示は省略することが認められている。しかし、お客様からの“食の安心”への高まる期待に応え、お客様の日々の生活充実に貢献していく。オリンピック・パラリンピック会期中の真夏の日本を訪れる世界中のお客様に当社の“安心とおいしさ”へのこだわりを“JAPANクオリティ”として届けたい」と説明した。
現在のところ大手メーカーに追従する動きはない。洋菓子FC店を全国展開するシャトレーゼ(山梨県甲府市)では、すでに賞味期限表示を実施しており、「アイスクリームは出来たてが一番美味しい。できるだけ新鮮で美味しいうちにお客様に食べていただくための目安として表示している」という。
日本アイスクリーム協会は、「消費者庁食品表示基準の規定で、アイスクリーム類にあっては期限及びその保存方法を省略することができる、と定められている。温度管理がきちんとされていれば、細菌が増えることはなく、長期間保存しても品質変化は極めてわずかだ。当協会としては、マイナス18度以下で保存してください、という注意喚起をメーカーにお願いしている」とコメント。
ネット上では、「より安心になる」ことを歓迎する声がある一方、「“買う時は棚の奥から取る”的な文化がアイスにおいても生まれ」かねない、と懸念する声もある。