村岡食品工業、ロングセラーを完全リニューアル!

 『梅しば』や『ごんじり』の同社では、ロングセラーのアソート『同級生』と、蜂蜜を使った『甘露梅』を、それぞれネーミングやパッケージデザイン、内容物を見直して秋入りの9月から順次差し替え中だ。

 昭和8(1933)年、農産物加工業として創業し戦後、同22(1947)年に現在の社名となり、同54(1979)年、『梅しば』の空前のヒットで「漬物スナック」のジャンルを確立した。

 今回のリニューアルは、製品特性を消費者に「分かりやすく」し、新たな需要層の掘り起こしが目的で、併せて内容物の変更もおこなった。

 旧『同級生』は、新たに『おちゃとも』(写真、140g、参考小売価格450円・税別)とし、お茶請けやおつまみアイテムであることが、ダイレクトに伝わる商品名になった。また、キャラクターは狐で、絵本などで子供にも親しまれる「ごんぎつね」をイメージした大きなイラストを採用し一新。「ホッと一息、お茶のおとも屋さん」のロゴもつけた。

従来のデザインは文字主体で、どちらかといえば地味な印象であったものを、明るい見た目に変え、女性や子供など、若い年代への訴求力を強めた。内容も主力の『梅しば』『ごんじり』(醤油味と梅しそ味)『茎わかめ』(旨しお味と梅しそ味)の3種5味入りに。

一方の国産梅使用の『はちみつ梅』(100g、同300円)も大きくイメージチェンジ。漢語の「甘露」を排し、甘さの素材が分かりやすい「はちみつ」とし、蜂蜜壺を抱えたクマのイラストを採用。明るいオレンジと補色関係にある緑を使うことで、見た目も大きく変わった。

「ネーミングから変えたことは冒険だ。しかし、若い需要層を取り込むには、硬いイメージを払拭し、製品内容や特性がはっきり伝わる方が良いということ。9月から順次差し替えているが、バイヤーの受けもよい」(同社・営業幹部)