不透明時代の“情報プラットホーム”に
――メーカーの取引制度の変更も相次いでいます。
小黒 とりわけ大手メーカーの変更が続いている。変更内容は、支払いリベートの廃止と機能リベートの導入が主となる。これまでは売上に対して自動的にメーカーが卸にリベートを支払っていたのが、新たな取引制度では卸はメーカーに機能を提供し、メーカーはその機能に応じて卸にリベートを支払うことになる。
問題は、その「機能」が各社によって異なるところ。物流・在庫、情報提供、販売体制、帳合、市場開拓等、様々な「機能」がある。すでに一部提供を開始しているが、卸の利益はほとんどないのが実情だ。
一方、大手メーカーもセンター費や本部費等の問題が残っているため、依然として採算が合わない。小売に協力してもらえれば問題解決に近付くだろうが、小売は卸やメーカーとは別に生き残りをかけて競争しているから、私たちと組むことはないだろう
【続きは5435号5面へ】