原点は縁日の「カタヌキ」
バンダイの大ヒット!『キャラパキ』開発裏話
一昨年秋の発売以降、夏場も失速することなく売れ行きが好調なチョコレート『キャラパキ』を、バンダイは生み出した。工場やラボや開発機関を持たない同社から、いかにしてヒット製品が生まれたのか。キャンデイ事業部菓子事業チームの、『キャラパキ』の生みの親である片野裕太氏と現担当横山七美氏のお二人に話をうかがった。
後発はアイデアが命
2017年10月発売以来、初年度の出荷数が170万個、翌2018年度が3シリーズ合わせて800万個(2018年2月末時点のため見込み数含む)という、バンダイの大ヒット製品となった『キャラパキ』。その生みの親である、菓子メーカー出身の片野裕太氏は語り始めた。
「社名自体はよく知られていても、『お菓子をつくっているんですか?』と言われるほど、お菓子メーカーとしての認知度はまだ低いんです。後発としてウチが勝負できる点は何か、というのがスタート地点にありました」
まずは、キャラクターマーチャンダイズビジネスに長けているのが強み。そして、キャラクターの持つ娯楽性を重視し、遊び心を大切にしている点だ。今回は「遊ぶ」という行為に焦点を当てて、遊んで楽しめる菓子をつくってみようと。片野氏が思い当たったのは、子供の頃に縁日で夢中になった「カタヌキ」だった…
【続きは2019春季特別号64頁へ】
■2017年10月発売『スーパーマリオキャラパキ』のパッケージ(右)と本体(左)。シークレット含め全8種、絵柄により難易度1~3がある。