最終回 変わる米菓の世界と食品産業への思い
亀田製菓 代表取締役会長CEO 田中通泰 氏
田中会長CEOへの直撃インタビューも今回が最終回。米国消費者の最新事情から読み取る国内米菓の未来や食品事業への思いなどをきいた。
進化と変容をめざす亀田製菓の未来像とは
米菓に未来はあるか?
――米国ではいま日本の米菓が健康食品として人気があるらしい。
田中 米国にトレーダー・ジョーズというロサンゼルス郡を本拠とするグロサリー・ストア(食料品スーパーマーケット)チェーンがある。いま全米でいちばんエクセレントな健康志向のスーパーだ。そこが「甘味噌味の米菓を作って」と頼んでくる。時代も大きく変わったなと実感する。とにかく(健康食品に対しては)進歩的で発想が凄い。その一例が当社の『堅ぶつ』だ。現在はトレーダー・ジョーズの留型商品として売っているが、これがいまものすごい勢いで売れている。日本だと『堅ぶつ』は週販4。これも悪い数字ではないが、あそこでは週販で何と80個も売れている。理由は簡単。単純に「美味しい」からだ。製品のパッケージもアメリカ風でじつに格好いい…【続きは5415号3面へ】