売場提案につながる商品開発
本紙 かつて御社の急成長は、同業他社には脅威であり、ずい分と揶揄されていました。その一方で、コンフェックスの卸としての機能やスタイルはスマートで、実質的な低成長が長らく続くこの時代に向いているのでは、という意見も耳にしたものです。奇跡的な成長を遂げてきた原動力はなんですか。
昆 4代目社長(小野雅充前会長)の業績は大きい。今までの菓子卸の感覚とは異なる営業活動や施策を敢行してきた。その延長線上に現在の我々がいる。当社は昔から「お菓子はファッション」と提唱してきた。菓子は嗜好性がきわめて強い。衣服や化粧品、アクセサリーを選ぶのと同じように、消費者のセンスが購買のトレンドを左右する。ファッションとは服だけの話でなく、全体のコーディネート。菓子も同じだ。商品としての菓子だけでなく、菓子売場というスペースを、どうコーディネートするのかだ。同じモノが同じように売られていたら、買う側の心理からすれば安いほうがいい。価格だけの競争になってしまうのは当然だ。小売業の皆さんへは、「ウチと取引を始めるからといって、他社と何が違うのか、明確には言えませんよ」と未だに申しあげている。嘘は言えないから。当社と取引すれば、菓子の売上が毎年順調に伸ばせるなんて、無責任な話はできない。今も明快な方法は見つかっていないのだから…
【続きは5412号6面へ】