運命の「糸」に結ばれて
予感と急転した状況
「いつかは来るな、という気持ちはありました。でも、その時は突然で…」(岩崎社長)
宝製菓の創業65年にあたる2011年、父であり2代目社長の故岩崎好男氏(のちに会長、今年1月に逝去)から、夫の武宏氏とともに呼び出され、入社を促された時の思い出だ。
創業者岩崎裕侾氏の長男が好男氏、その長女の智子社長には、「いつかは」という思いがあった。
そこには、多忙な父親代わりに養育してくれた祖父の裕侾氏から、家業を継ぐ存在としての心構えを、聞かされて育ったことと、経営者として走り続ける父を支えた二人の常務(創業者の弟と、好男氏の弟)の相次ぐ他界が背景としてあった…
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