米菓業界リーダーの「改革」 連載4 全国米菓工業組合 槇 春夫理事長

世界へ「米菓」発進! その理念と未来像

「原料米調達委員会」「教育・研修委員会」「グローバル委員会」の、3つの委員会の活動が本格始動するのがこれからの2年。米菓組合の存在意義を問うた「改革」と、米菓界の将来展望を聞く。

「弊社でも、中国で活動している旺旺集団の本拠地である台湾から、日本の製品(岩塚製菓)が欲しいとの要望があり、その方向に踏み出している。一方、日本製なら少し高くても欲しいという需要は確かにあるのだが、だからといって、単に、日本製ということだけでよいのかと、私は疑問を持っている」と語り、こう指摘した。「農水省でも“輸出促進”を強く語るのだが、コストに見合ったMA米などで作ったものを輸出しても、世界から笑いものになりますよ、と私は考えている。イタリアやフランスのワインなどが、世界のブランドになっているのは、原料のブドウからキチッと管理され、育成されてきたからだ。日本の米菓を輸出するなら、“国産米”を使い、農薬とかトレーサビリティなど、しっかり品質などが管理された製品でなければ、“日本の食べ物”とか“日本の食文化”と、胸を張れないのではないか。農水省で私は持論を述べたのですが、日本の米菓が海外で売られた時に、原料米が中国やタイだというのでは、技術や味がいくら素晴らしくても、やがて世界から笑いものになってしまうのではないですか、と」…

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